M4 (Media Make Me Mad)



これは何?

2007年 8月 17日 (金)

本務校での前期成績評価の締切日。締切間際に提出するのは毎度のことなのだが,今回は特にヘヴィだった。採点する答案が 300枚超というその量もさることながら,精神的に,である。結論から言うと,今回私が担当した 2学年分の “民法Ⅰ”(必修)は,相当数(より具体的には数十名)の落第者を出すこととなる。

及第点と落第点の分かれ目は,点数自体で言えば 60点以上か否かという絶対的な値だ。しかし,試験での論述や平常点といった要素をこれに当てはめた場合,その点はかなりフレキシブルなものになる。論述だけで見ても,「これを書けていれば何点」 という基準を動かすことで,同じ答案でも評価を変えられる。

今回,私はあえて基準を厳しくした。逆に私に言わせれば,「あれだけヒントをやったりスキを見せておいたのに,その程度の答案しか書けないというのはナメているとしか思えない」 ということだ。まして,私権たる知的財産権を学ぶうえで基礎となる民法の,ごくごく初歩的な法理についての問題を出したのだ。これがきちんとできないようでは,この先が思いやられるというもの。

私はいつも,まずザッと全部の答案に目を通してから実際の採点作業に入る。そうすることで,ここまでは許せるがこれ以上は譲れないというライン(基準)を決め,落第者のおおよその数も計る。今回はそもそもこの段階で厳しく設定しようと決めたのだ。たしかに,採点作業の途中で落第答案が次々に出てくるのを目にして,採点基準を考え直すべきか迷う瞬間もしばしばあった。しかし変えなかった――この迷いと決断が,冒頭のヘヴィネスの所以である。

学生の中にはこの日記を読んでいる者もあると仄聞する。今日の記述には驚き,狼狽える者もいるであろう。だが――というかだからこそ,あえてここで書いておこう。9月の成績発表で不幸にも落第者に該当した者は銘ずるがよい。上記のような迷いをもちつつもを振るった私のポリシィを。私は決してサディストではないし鬼でもないが,だからといってテキトーにやり過ごしたり妙に甘やかすことはしない。恨みに思わば思え。しかし私はその恨みを以てさえも諸君を導く。

見たもの・聴いたもの


この記事に付されたタグ



トラックバックの送信





.

Creative Commons License
http://www.sekidou.com/
制作者に連絡する
記事の配信
Powered by Movable Type