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2008年 2月 19日 (火)

読んだ記事から

  • 日経産業新聞 2008年2月19日 24面: 東芝 離反のドミノ倒し

    東芝の HD-DVD 撤退に関連する記事で,揺れた東芝のこの 2カ月を追ったというもの。とりわけ印象に残ったのは以下の部分(強調は関堂)。

    米アップルのコンテンツ配信サービス「i-Tunes」は音楽に続き映像に標準を合わせる。映画をディスクで見る時代は長続きしない。ダウンロードできる時代がすぐに来る。フラッシュメモリはハードディスク駆動装置(HDD)を手掛けるからこそ時代の変化を敏感に感じていた。▽「新世代DVDは短命に終わる。そこに勝者は存在しない」。米国出張の役員からこう報告を受けた西田社長。ワーナー離反でうすうす新世代DVDの限界を感じていたが、この時点で最終的に腹を固めたようだ。

    なるほど,以前 MacBook Air に関して言及した のとも併せて考えると,確かにそうかもしれない。いずれコンテンツ提供手段としての媒体は要らなくなるのだろう(消費者の記録・保存のための媒体としてはともかく)。他方,音楽 CD はコンテンツ提供媒体として 30年近くも生き長らえている(もっとも最近は配信に押されて陰りが見えているのは周知のとおりだが)。これはなぜか? 一つは,コンテンツ提供者がその形式を好んでいる点だろう。特にわが国においては,再販価格維持制度の庇護の下で流通と収益をコントロールできるからだ。そしてもう一つは,CD が消費者にとっても取り扱いやすいメディアだということだろう。とりわけ技術的保護(制限)手段(DRM)が施されておらず,データを自由に複製・変換できる点は大きい。私は,“規格の寿命” には技術よりもこうした使い勝手が大きく影響すると考えている。

    翻って,今般の DVD ではどうか。上記の二つの要因のうち,前者はともかく後者は該当しない。権利利益保護を重視する立場もわからないではないが,従来の DVD はもとより,新世代 DVD では DRM はよりタイトになっている。そう遠くない昔,CCCD(ちなみにこれは正確には CD の規格外である)が消費者からそっぽを向かれ,やがて音楽コンテンツの提供方法も変化してきていつしかその姿を消した。そうすると,「新世代DVDは短命に終わる。そこに勝者は存在しない」 というのも,負け惜しみとして聞き流すことは妥当ではないように思われる。

    そのように考えると,子会社(東芝EMI=現在東芝は手を引いて,EMI Music Japan となった)でさんざん CCCD にこだわっていた東芝が,今般ある意味「英断」をしたというのも皮肉な話だと,私には見える。Blu-ray Disc 陣営は「虚構の勝者」としてどう振る舞うのか,これからが楽しみだ。

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